2018年07月13日

職場体験1回目

みなさんこんにちは、喉の渇きを癒すには

やっぱり水が一番だと思う学芸員Aです。

先日、職場体験実習で、十日町中学校と津南中等教育学校の生徒さん6名が博物館にいらっしゃいました。2日間です。

1日目は、博物館を案内したり、点検業務をしてもらったりしてから、分じろうのHAKKAKEの展示計画書を作成するという課題をこなしてもらいました。展示品は収蔵庫から自分で探し、説明文を調べて作る、という難題です。

この課題は、事前に頂いた履歴書に「学芸員が何をしているか勉強したい」旨が書かれていたので、お応えしたものです。どうなるかなーと若干不安でしたが、うまくまとめてくれました。いまの中学生はネットで調べるのが上手ですし、上手い具合に収蔵庫にいた職員にあれこれインタヴューできたようでした。

二日目は、笹山遺跡で発掘調査に行ってもらいました。縄文土器を見つけて喜んでいましたが、「中世の層なんだけどね」というと怪訝そうな顔をしていました。最後に日報を書いてもらって、終了。土器のデッサンはなかなかのものでした。

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この日は幸い、曇り空で少し涼しい気候でしたので作業も楽に行えました。雨も降らなくてよかったです。それに、いろいろ面倒を見てくれた作業員さんに感謝。

博物館での修了式。副館長から一枚一枚読み上げてもらって証書授与。お疲れさまでした。

なにより事故なく無事に終わってよかったです。

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学芸員A
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2018年07月04日

博学連携プロジェクト2018 交流学習会

みなさんこんにちは学芸員Aです。

博物館は、今年も博学連携プロジェクト交流学習会の会場のひとつとしてご利用いただきました。

長岡市の関原小学校さん、小千谷市の吉谷小学校さん、南魚沼市の五日町小学校さん、十日町市の下条小学校、中条小学校、鐙島小学校さん、の6年生が参加しました。180人くらいが一気に入館するので、集合するホールもいっぱいです。

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金子代表のいつもながら軽妙なトークのあと、それぞれに班に分かれて学習してもらいました。学芸員Aは、展示室で国宝と縄文時代についての解説を担当。国宝はさておいても、土器については、使い方と文様がつけられた理由などを説明します。ウメガメ(埋甕)の話を挟むと、誰でも目の色が変わりますね。

6年生にもなると、一つ一つの事実もさることながら、事実に至るメカニズムや理由に興味を示す子が増えますね。質問の形でいうなら「なぜ〜なの?」的な。これらは展示を見ているだけでは普通はなかなかわからない(たぶん)。展示を見ながら話を聞いて頭の中で論理的に、あるいは抽象的に考えることが必要です。土器をはじめ、単なる物理的な機能論で説明できる部分は見ればわかるようになっていますが、それは半分。あと半分は話のなかに折り込みます。今年の児童は想像しながらよく聞くことに長けているのか、やりやすかった気がします。それに、そこまでモチベーションを維持したり促進したりするのも大変だろうと先生たちのご尽力を想ったりしました。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 12:53| Comment(0) | 日記

2018年06月20日

火起し研修

みなさんこんにちは学芸員Aです。
新潟県立歴史博物館さんに、戦う学芸員Aさんを訪ねました。火起こしを教えていただくためです。

道具の解説から、実演、沢山の子どもに体験させるときのコツなど、沢山の経験に基づいたお話を伺いながら、実際に火起しをさせてもらいました。

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2度ほどやってみて、どっちも火が付きました。よかったよかった。といっても結構時間がかかるもので、そして非常に疲れました。持続的に強い力が要るのです。手の平に細長い水膨れができました。「火きり杵ズレ」です。3度目はもう勘弁、という気分になりました。

でも火起しにもちょっとした科学があることもわかったので、ここに書き留めて後に役立てたいと思います。

【火起こしの道具】
火きり杵(きね)…棒。ウツギの枝を使います。
火きり臼(うす)…貫通しない窪みをつけ、側面からV字の切れ込みを入れます。切れ込みは窪みに達するくらいにします。
ぜんまいの綿…火種を大きくする着火材
細い麻紐…同上 その2


【工程】
杵の先端を臼の窪みに押し付け、両手で回転させて摩擦します。すると、臼が削れて焦げた粉が出て切れ込みからこぼれ落ち、この粉が火種になります。
火種をぜんまいの綿の上に落し、麻紐でくるんで、外側から空気を吹き入れます。いずれボワっと燃えます。

【火起しの科学】
「なぜ火がつくのか」考えていました。じ〜〜〜っと観察していて、分かったことがあります。

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@ウツギのアドバンテージは回しやすい径と断面積の少なさ
ウツギを使うのは、両手で回転させやすい断面径を確保することと、臼と接する面積を減らすことを両立させることにあるでしょう。面積が大きいと力が分散されますから、中心部のないウツギで面積当たりの圧力を高くし、摩擦熱が生じやすいようにしているのです。実際、中の詰まった(うつろになってない)太い杵を使ったら煙すら出ませんでした。驚きの科学知です。
ナショジオにこんな記事もありました。
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140916/415627/


A火種ができるタイミングは、積み上がった粉が窪みに達したとき
力が要るのは、粉をたくさん出すためでもあります。そして、かかってる時間は、粉がV字にたまって窪みに達するまで粉を蓄積させる時間だろうと思いました。

もしそうだとすると、この時間はV字空間の高さを底上げしてあげれば短縮できると予想できます。臼の板を薄いものにするとか、V字空間に台を差し込むとか、あらかじめ粉をためておくとか、色んな方法が考えられますので今度試してみたいと思います。

B火種は窪みのなかの最も熱いところに接している部分にできる
見ている限り、窪みの縁よりは下、という印象でした。詳しくは分かりませんでしたが、実験の結果がここにのっていました。
https://www.shizecon.net/award/detail.html?id=222
要するに、窪みの中で最も温度が高くなるのは中心部で、そこに火種ができる、という結論のようです。着火温度は230度。だからV字切れ込みは窪みの中心部に達している必要があるそうで、達していないと付かないのだとか。

今回の研修で使った火きり臼のなかでは、この窪み↓が中心部近くまで切れ込みが届いているので、いい感じかもしれません。

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ただ、ウツギの場合は中心部がないため高温になるのは周縁部になるだろうとおもいます。だから、V字はウツギと窪みとの接面に達していればいいことになり、その接面がもっとも火種を作りやすい部分ということになるはずです。戦う学芸員Tさんも杵の太さとV字の深さとには相性があるとおっしゃってまして、きっとこのことなのだと思いました(あとで)。

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でも、上の画像を見ると、V字の切れ込みが窪みの上のほうにしか達していないことがわかります。これでは最も熱くなる部分が窪みの中にあって粉が触れられないので、火種になりにくいことがわかります。どーりで・・・・・!

さて、戦う学芸員Tさんによると、火起こし世界記録があるそうですね。


5秒。


「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」


あまりの驚きに、
戦う学芸員Tさんの最高記録を忘れてしまいました。すみません。でもすごい記録だったことだけは憶えています、たぶん。

このあとは、館の縄文展示室を詳細に解説していただきました。やっぱりジオラマっていいですね。臨場感が抜群なので、そこにいるだけである種の感動を味わえますし、よく見ればその構成がいろんなことを語りかけているのがわかります。

「何百年も前の作品と対話し、感動し、その時代を想像することができる。それが教養。」といった、マリ出身の京都精華大学長さんのインタヴュー記事を思い出しました。

asahi.com


何百年前の実物作品でなくとも、再現することによって感動や想像を引き起こすことがあるのです。
とても勉強になる素晴らしい体験でした。ありがとうございました。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 11:37| Comment(0) | 日記