2013年11月26日

晩秋または初冬

十日町市博物館の周辺の木々は、ここ一か月ほどの間に葉を落として、

いよいよ冬の準備が本格化したところです。

夕日も、重なる木々の向こうに透けてみえます。

2013-11-26_梢.JPG

2013-11-26_透ける夕日.JPG

人間も同じで、古墳時代の復元住居も冬支度。

すっぽり覆いをかぶせられました。

2013-11-26_雪囲い.JPG

ふと、博物館に隣接する「郷土植物園」にポツンと立つ石仏に会いに行ってみました。

相変わらず、しゃんと立ってらっしゃる。

雨にも負けず、雪にも負けず・・・

2023-11-26_石仏.JPG

「いつもご苦労様です」

と心の中で呟いて、手を合わせました。

なんとなく気になって裏をのぞかせてもらいました。

昭和55年に作られたことが分かりました。

山内軍平さんという人が博物館に寄贈してくださったようです。

「名もなき石工の業(わざ)かな・・・ふ」

なんてカッコつけて勝手に切ない気持ちになっていたところ、目の端で文字がみえました。

目を遣ると、それは人の名前でした。

2013-11-26_石工の名.JPG

  石工 柏崎市
  梅沢文宗

おお。

名もなき石工じゃありませんでした。

名のある方でした。すみませんでした!

しかし、その彫りくち・・・

年月や寄贈者のお名前に比べると、はるかに浅く、うっすらとしか彫られていません。

これではいつか消えてみえなくなってしまうでしょう。

きっと恐ろしく謙虚な方に違いありません。

もしかすると、昔からある石仏のなかには、

長い年月の間に風化して消えてしまった石工の名前もあったのかも・・。

そう思わずにはいられませんでした。

でも考えてみれば、風化は名の消えぬうちに確認することはできません。

風化したということは、それだけ長持ちしたということ。

風化とは、優れたる石工の業の証しなのかもしれません。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 16:34| Comment(0) | 展示

2013年09月27日

ビジュアル縄文博物館

博物館のロビーと2階の特別展示室にて

ビジュアル縄文博物館を開催中です。

画像は1階の入り口を入ったところですが、、

2013-09-27_ビジュアル縄文博物展.JPG

おお・・・なにやらコラボレーション的な気配・・?

お見せできないのが残念ですが、

縄文好きの方には見逃せない展示です。

是非。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 17:36| Comment(0) | 展示

2013年09月06日

ナイトミュージアム

そういう名前の映画がありましたね。

博物館の陳列物は夜になると騒ぎ出す。

みんなのうたの「おもちゃの兵隊」みたいなシチュエーションでしょうか。

考えてみれば学芸員Aはしばしば「ナイトミュージアム」でお仕事をしています。

だから、考えてみれば「おもちゃの兵隊」さながらに陳列物の何かが動いていてもよさそう。

なぜ今まで気づかなかったのか。こうしてはいられない。

というわけで、館内を数分巡回してみました。

どうだったと思いますか・・・

実は、そこで、身の毛もよだつ、恐ろしい体験を、、、



 しません。




博物館のセキュリティは万全なのです。

代わりといっては何ですが、

火焔型土器の突起が幻想的な姿を浮かべていました。

2013-09-06_ナイトミュージアム.JPG

裏から見ると、魚かにも見えてきます。

水面に飛び出た魚・・・鮭?

いえ、残念ながらそうではないでしょう。

なんでも現実世界のなかで「見える」、

具体的なものがかたどられたと考えてはいけません。

それは私たちが分からないことを想像するときに陥りやすい罠。

たとえば土偶は人間をそのままかたどったものではないですね。

形がまったく違いますから。

おそらく人間の具体をかたどったのではなく、

人間をモチーフにしながら、何らかの意味でかたどっています。

いいかえると、それは人間を原型にイメージされた何かをかたどったもの。

土偶の本質的な意味はその「何か」にあるでしょう。

それは精霊だという研究者もいますが、答えは分かりません。

火焔型土器のモチーフが何であろうと、

本当に重要なことは、そこにどんな意味をこめたのか、なのです。

考えるほど奥深いテーマ・・・。



本日のナイトミュージアム。

学芸員Aの心だけがザワザワと動いていました。



ナイト学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 20:32| Comment(0) | 展示