2019年06月25日

展示には目玉

みなさんこんにちは学芸員Aです。

先日、全日本博物館学会の大会が県立歴史博物館にて開催され、そのオプショナル・ツアーに十日町市博物館の見学が組み込まれました。2020年6月に開館予定の博物館と、現在の博物館の両方を見学するというものです。

学会というものが何をしているのか、一般の人はあまりご存じないと思います。だいたいは、総会、研究発表(口頭、ポスターの別がある)、オプショナル・ツアー、懇親会で構成されることが多く、最近はミニ・コンサートなどが付属することもあります。株主総会みたいに、人が集まらないと総会が成立しない可能性が出てくるから、と勝手に思ってますが、単純にそのほうが楽しいからかもしれません。

さて、今回は、戦う学芸員さんに引率された12人の方がツアーでいらっしゃいました。メディアを通じて何度もお顔を拝見している先生なんかもいらっしゃって若干緊張、、、、しませんでしたが、それなりに身の引き締まる思いでした。

新しい博物館では、さすがといいますか、みなさん興味津々。開館前の博物館を見る機会って普通はありませんから、「だよね」と思いましたが、ウォール型展示ケースの下の構造を見ていたのには若干閉口しました。

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新博物館の裏の裏まで見た後は、現博物館の展示室へ。

「これは新しい博物館にももっていくんですか。」

最初の展示物のところでそう尋ねられたのは、信濃川で使っていた長舟(ながふね)。中洲の畑への行き来や、砂利の運搬、漁労などに使われていたものです。長さ約10m。でか。

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昭和41年(1966年)製ですので新しいと言えば新しいですが、展示物の中では一番大きく、展示に至るまでの労力の大きさ、保存(処理)の状態の良好さ、語りうる民俗の豊かさ、大きさから来るインパクト、いろんな意味で結構いい展示物だと思っています。イケメン船頭(主観)が乗っていることは得にポイント高いです。

だから、コレに注目いただけて嬉しかったです。それに、ちょっと見ただけで「大きいね、これ。さすが信濃川。」と仰っていた、その見る目には驚きました。勉強になります。

舟と言えば、最近こんな記事が目につきました。

 北海道新聞
 <ウポポイ 共生の森開設へ>厚岸の丸木舟、展示の目玉に 江戸時代製か保存状態良好

江戸時代のアイヌの使った外洋舟で、これが新しい国立博物館の目玉展示になる、というのです。

収蔵すべきもの、展示すべきものの価値を評するのが学芸員。町の教育委員会が別の調査の過程で泥に埋まっていた船に気がつき、なんと発掘して持ってきた(当然かなりの金額がかかります)こともそう、それを目玉に選んだ方もさすが。

信濃川の長舟についてお尋ねになった方ももちろんです。なんといいますか、みなさんと価値を共有できていることが分かって、ちょっと嬉しかったです。解説させていただきながら、いいひと時を過ごさせていただきました。

引率の戦う学芸員Tさんはじめ、みなさんに感謝です。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 10:54| Comment(0) | 日記
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