2019年06月17日

敗北感

みなさんこんにちは学芸員Aです。

先日、山梨県の甲府市(塩部遺跡)で高機(たかばた)の部材が出土したというニュースがありました。なんと古墳時代の6世紀後半のものと推定されるそうで、日本最古級の証拠だとか。

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   NHKニュースより

 
考古学界隈には、「最古級」ときいて心躍るのは下世話なものとの一般認識がありますが、それでも最古と聞いて「おお」と思ってしまうのは学芸員も同じなわけでして、やっぱりこれは当たり前の人情のような気がします。

ところで、この十日町市博物館にも織物関係の展示物があります。

十日町近辺は古代から麻の織物で知られた越後の主要産地の一つで、その生産に使われた道具類一式が重要有形民俗文化財に指定されているのです。

織物の道具の中で、高機の歴史は案外浅く、江戸時代の終わりから明治の初めにかけて導入されたそうです。その最初は、渡り職人、飯塚(宮本)茂十郎さんの功績といわれていますが、どうしたって19世紀のことです。

その高機が、6世紀後半とは。。すごい開きです。

この発見の驚きを斜め前の職員にお伝えしました。

「1300年も差があるのかあ・・・なんとも凄い敗北感。」

しかも、北九州とか近畿ならわかるけど、ということのようです(失礼)。

いや、きっと越後でも、出土してないだけで高田(越後府)あたりならあったんじゃないかとワタクシは思うのですが、当該職員は所用ですぐ出かけていき、そうお伝えすること能わず、敗北感を滲ませた背中を見送ることになってしまいました。ごめんなさい。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 09:39| Comment(0) | 日記
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