2017年07月28日

実物・復元・仮想現実

みなさんこんにちは、学芸員Aです。

鉄道博物館が来年の夏までの間に次々とリニューアルを仕掛けていくそうですね。

先日プレス発表されたところでは、

とりあえず次の3つがリニューアルオープンしたそうです。

鉄道ジオラマ、鉄道文化ギャラリー、トレイルレストラン日本食堂。

2017-07-29_jitubutuhukugenkasougenjitu.png

ジオラマは、長さ23m*幅10mという大きさらしく、

別に鉄道好きでもないのに「観に行きたい!」と思ってしまいました。

ええ、、、デカイもの好きです。珍しいものも好きです。

単にミーハーなんでしょう。



次に、ギャラリーは、、

・・などと説明する必要はないですね、リンク先を読んでいただくのが一番です。


さて、個人的な感想で恐縮なのですが、

プレスリリースで印象的だったは、説明の文言、その並びでした。

職業柄なのでしょうか、再度確認というか思い直すことがあったのです。

最初の展示コーナーの説明には、

「実物の展示と合わせて展示解説端末を設置」とありまして、

それから3番目のコーナーの説明には、

「サンプルを60点以上展示し、食品サンプルをタッチするとモニタに解説が展示」

とありました。

何気ない書き方ですが、展示物の大事さの優先順位が表明されているように思えます。


第1に実物。

第2にサンプル。

第3に情報端末。


この順番、ワタクシにはすっと飲み込めるものです。

なぜかというと、感じるリアルさのレベルで並べられているからです。

あるいは魅力を感じる優先順位に対応しているようにも思えるからでしょうか。

観るならもちろん「本物」がよくて、本物がダメならせめて「復元」とかが欲しいし、

それもダメなら映像で、という順位。

みなさんはどうですか。



ところで「仮想現実」っていうのがありますね。

現実としては起こりえないことが「仮に」でも実現できることに、

魅力があるような気がします。

かっこいい言い方をすると、仮想現実は例えば「未来を映す」ことができる。

今はまだ現実のものになってなくて、模型さえも作れないけれど、

「技術が進めば将来こうなる」

というものを、映像だったら見せられる。だから「ワオ!」となる。


逆にもしもこう↓なってたりしたら、きっとガッカリするんじゃないでしょうか。

  「実物があるのにレプリカが置いてある」

  「頑張れば模型復元できそうなのに映像を見せる」

優先順位が逆に思えますね。

映像は、何か止むに止まれぬ事情があって、

実物も模型も出せない時の3番目の手段のように思えますし、

また、観る人が魅力を感じるレベルにも対応しているんじゃないでしょうか。


いかに現実に近づいているか
それが魅力の根源。


映像技術などを使った仮想現実を展示に使うとき、

観る側の目的や感覚的な優先順位を間違えないようにすることが大切だと、

今日もまた勉強したのでした。

当たり前のように見えることを確認することも、また勉強。


しかし、鉄道博物館、夏休みは激混みなんだろうなー


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 14:47| Comment(0) | 日記
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