2019年02月21日

HAKKAKEのネーミングとシンボルマークについて

みなさんこんにちは学芸員Aです。

博物館にご興味を持っていただく方がいるのは大変ありがたいことで、博物館のみならず、まちなかにある「分じろう」内の展示ルーム「HAKKAKE」についてまでご関心を抱き、さらにご質問をいただくこともあったりします。

ちょっと前のことですが、HAKKAKE(はっかけ)の由来についてのご質問をいただきました。

「あれってどういう意味?」

大体は、おおよそのところでお答えさせていただいてますが、実は展示室の入っていただくと詳しい解説が書いてあります。全文引用してみます。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

HAKKAKEについて

ここは十日町市の文化と歴史を伝える逸品を市民に紹介する展示室です。
展示室には博物館にある膨大な資料のなかから1点ずつ館外に持ち出して、それぞれ約2か月間展示しています。みなさんにとってはその都度、十日町市の文化をほんの少し垣間見るだけになるかもしれません。しかし「垣間見えるもの」が全体の美しさを醸し出すこともあります。十日町の伝統文化のなかでいえば、着物の「八掛(はっかけ)」がそれにあたると謂えるでしょう。着物の裏地としてしつらえる控えめな色彩の八掛は、着る人の動きに伴って裾や袖からほんのわずかに見えることによって、艶やかな着物とのコントラストを生み出し、着物と着る人とを美しく引き立てるのです。
この展示室のなかにあるわずか1点の品物が、かつて十日町市の社会・文化を担った先人たちの「美」を引き立てていると感じていただけるなら幸甚です。

十日町市博物館長

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

2017-04-28_10.11.2.jpg

着物の八掛にかけているんです。

かけていてもそのものではないので、文字表記をずらしてHAKKAKE。

なるほど〜〜〜!と思っていただけたら嬉しいですが、感じ方は人それぞれ、いかがでしょうか。

あと表看板にシンボルマーク、「8」の一部が欠けたやつもありますけど、こちらは解説とかありません。

訊かれたことはありませんが、勝手に補足しておきたいと思います。


まず「8」の一部が欠けていますから、これでハッカケなんだとお分かりいただける、と思いますたぶん。

ダジャレは否定しませんが、これだけではありません。ちゃんとした意味があります。

「八掛」にもある数字の「八」は末広がりの形から連想して縁起のいい数字ともいいますけども、より古くは果てしなく多いとか大きいことを示し、それゆえに神聖性を強調するためにも使われてきました。古いと言っても縄文まではいかないとは思います。中国由来かなと思ったりもします。HAKKAKEのマークがアラビア数字の「8」を用いるのは、この数字としての意味にしたいがためです。「八」にそなわる「末広がり」から解放しているのです。

そうしたうえで、一部を欠けさせることで、実は「有限」を表現しています。なぜ有限なのでしょうか。ここに展示する文化財や文化遺産は無限にあるわけではありません。だから限りある財産であることを表示し、それゆえに大切にしたい・していただきたいとの思いが込められているのです。

へ〜へ〜へ〜(3へえ) 

安直にみえて、意外と一生懸命考えた結果なのです。

シンボルマークの象徴的な意味の捉え方は、その人やその人が育った文化的背景によって捉え方が多様ですから、上記のような意味付けのすべてが万人に納得できるとはぜんぜん思いません。上記のようにクドクド説明しても「だども・・・!」と思う方もいらっしゃることでしょう。

たとえば「縁起のいい8が欠けているからけしからん」という筋もあるかもしれませんし(そういう文化はありませんが)、あるいは「8」は西洋ではタコに通じて不吉であるという捉え方もできるかもしれません。いろいろですきっと。

色々あってよいと思います。

ただ、もしできたら、そういう多様な捉え方もあるよねという見方で、文化的価値観の多様性に気付いてもらえたらな〜などと思ったりします、たまに。だってそうすれば、HAKKAKE展示品にそなわる固有の価値を楽しめたりするのでは、などという妄想を抱いたりしているからです。

さて。

たまに真面目なお話のまましめたりしますのでご容赦ください。

・・・・っていいつつ、前回記事もそうだったような・・・

うーん、きっと病んでいるに違いないので、もうおうちに帰ろうそうしよう。。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 18:11| Comment(0) | 日記

2019年02月17日

第70回十日町雪まつり 2日目

みなさんこんにちは学芸員Aです。

十日町雪まつり二日目。

博物館では「はくぶつかん広場」を開設してテンヤワンヤの忙しさだった、、、

と思いきや、聞いたところでは「ちょうどいいくらい」だったそう。

ちょっと拍子抜けしましたが、

去年、吹雪いたせいでお客さんが激減して暇すぎたので、

その反動で期待が大きすぎたのかもしれません。


それはそうと、雪まつりは雪像がメインなので、やっぱ見ておき、、、

じゃなくて、市井を勉強するという高い目標を掲げつつ視察に赴きました。

模範的な職員です。

金曜日の夜に受賞作品の発表がなされているので、たいへん参考になりました。

市外の方は「とりあえず行く」という方も多いかと思いますが、

それだと見るべき作品に行き当たらないので、

まずはスマホでネットをチェックすることをお勧めしたいです。

受賞作品はこちら

あれもこれもというわけにはいかないのでピンポイントで見に行ったのはこれ。

新座第4の会場の作品。王家2千年の夢。

51933356_2056232351121505_671878115118546944_n.jpg

52016976_2056232311121509_9104425498867400704_n.jpg

51983520_2056232301121510_7978496059829649408_n.jpg

たまたまですが、県知事賞を受賞していました。壮大な作品です。

遠近感を出すために向こうにあるものを小さく作るという工夫が効果的。

ここは前にもそういう演出をしていて感激した覚えがあります。


ほかにも、高位の賞を取っている、迫力ある作品を拝見しました。

が、架空とはいえ災害を扱うもので、考えさせられました。

2019-02-17_yukimaturi2.jpg

製作者の意図はわかりようがないとき、どう考えればいいのか。

「単なる娯楽といえばそれまで」なのか、どうなのか。

やっぱりこれも「展示」のひとつなんだと、思い直したのです。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 16:35| Comment(0) | 日記