2017年06月30日

魚沼ブランドはコシヒカリから

みなさんこんにちは学芸員Aです。

午前中、博物館の隣にある小学校の3学年児童が2クラス、来てくれました。

なんでも「昔の米作り」について調べるのだとか。

弥生時代のこと、江戸から明治時代のこと、昭和のこと。

展示物を一緒に見ながらいろいろお話しさせていただきました。

ところでよくある質問に、こういうのがあります。

どうして魚沼地方のお米は美味しいのですか。

「昔の米作り」の文脈ですから、

前提に「魚沼地方の米は昔から美味しい」という思い込みがあるように思います。

でも、そうじゃないですね。

美味しいのは、コシヒカリ、です。ほかも美味しいですが、コシヒカリは別格です。


魚沼のコシヒカリが有名になったのは昭和50年代になってからのことだそう。

たぶん、日本穀物検定協会さんの食味ランキングが昭和46年から始まってますから

その影響があるのかもしれません。

公表されている平成元年からの一覧表をみると、

特Aから一度も陥落したことがないようです。

平成15年(2005年)にコシヒカリBL品種になってからも変化なし。

すごいですね。魚沼ブランドはコシヒカリあってこそなのです。

ちなみにコシヒカリが美味しくなるのは、昼夜の寒暖差の大きさによるものだそうです。

夜も気温が暖かいとデンプンが消費されて種子に蓄積されにくいのだとか。へー。


こんな質問もありました。

昔はどんな品種があったんですか。

ワタクシも知らなかったので調べてみると、品種って本当にたくさんあるんですね。

十日町では、有名な越路早生(こしじわせ)とか農林22号などが盛んだったようです。

ネットで調べたら、明治時代の「亀の尾」というのもあって、

コシヒカリの親の親にあたる品種だそうです。「夏子の酒」で有名になりました。

なんと食べる米だったけど、いまでは酒米でもある、という品種。

珍しいんじゃないでしょうか。

小学生にそこまではお話ししませんでしたが、

米作りに関するお話しは奥深くて楽しいものだと気づかされました。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 14:25| Comment(0) | 日記

2017年06月23日

新潟版図柄入りナンバープレート

みなさんこんにちは学芸員Aです。

ナンバープレートに図柄を入れて地域振興や観光振興に役立てよう、

国土交通省さんのそんな施策をうけて、

新潟県の「新潟」ナンバーと「長岡」ナンバーとにつける図柄を募集するそうです。



2017-06-22_nanba-pure-tozugara.jpg


さてどんな図柄がいいかな〜〜〜と考えるわけですが、

って、ここでの結論はもう見えてますね。

このブログですから、そりゃあ、決まってます。



火焔型土器。



はい。


でも、上記リンクのページ下部の方にあるサンプルをよく〜見ると、

図柄が入れられる範囲が不整形で、

しかも目立つ部分が複数ある構成なのが分かります。むむむ。

図柄を一か所にどーんと入れれば済むというモノではなく、

ある程度、面的にメリハリのある展開が見込めるデザインがいい、と感じさせるのです。

となると、火焔型土器だけでは、きっとあんまりパッとしない気もしてきます。ぽつーん感、満点。

じゃあ、どうすればいいか・・・・、、、すぐには思いつきませんが、

これ、結構、難題です。

みなさんも是非、火焔型土器でご応募ください。


 
学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 09:00| Comment(0) | 日記

2017年06月21日

大英博物館の縄文土器

みなさんこんにちは学芸員Aです。

2015年4月から2016年1月にかけてこんな巡回展がありました。

「大英博物館展−100のモノが語る世界の歴史−」

もちろんウチでじゃありません。

東京都美術館さん、九州国立博物館さん、神戸市立博物館さん、です。

その時の公式カタログが十日町市博物館の図書室にありまして、

ワタクシはこれが大好きでよく見ています。

2017-06-19_daieihakubutukannojomondoki.JPG

主催者によると、

「BBCラジオの企画内容を、是非、展覧会の形で紹介したいと

日本側から提案し実現に至」ったものだそうです。

−「大英博物館展−100のモノが語る世界の歴史−」筑摩書房、2015年、2頁より

その序文に大英博物館長さんの言葉が掲げられています。

大英博物館は

「勤勉かつ好奇心にあふれる人々」のために存在しており、

「本展はモノに備わった特異な力を引き出してその来歴を語らせ、

 世界各地を結びつけます。これはモノが語る歴史なのです。」

というものです。なんだかとても恰好いい感じなのです。


で、この「100のモノ」のなかにいくつか日本産があって、

そのなかに縄文土器もあるんだということを、

誰かが話題にしたという話題を最近きいたので、

好きなカタログのことでもあるので、ワタクシも話題にしてみるわけです。

尻馬に乗るとはこのことでしょうか。


パラパラ開いてみると、日本産として選ばれた展示品は次の6つでした。

 006 縄文土器(深鉢、浅鉢、壺)
 051 和鏡
 066 三島(皿、碗)
 073 柿右衛門の象
 089 北斎漫画
 091 自在置物(ヘビ)

英国から見るときに日本を代表する「モノ」はこの6つなんだ、

という見方もいいと思いますが、

ここでは上記の主旨をフィルターにして見通して、

日本と世界をつなぐモノの代表というのも良いかもしれません。

世界と繋がっているという「コト」を語りうる「モノ」ということです。

それだけに、縄文土器の説明は、

説明の半分は縄文土器の文様、使い方、生活様式について、

そしてあとの半分はこの土器が博物館にもたらされた経緯に費やされています。


内側に金箔が貼られ、19世紀に日本の茶会で水差しとして使われてのち、
 

ハインリッヒ・フォン・シーボルト
 (在東京 オーストリア=ハンガリー帝国公使館)
 ↓
オーガスタス・ウォラストン・フランクス(大英博物館)

の手に渡ったのではないか、といいます。

それが「世界」と日本のつながり、ということのようです。

「世界ってなんだ」と考え始めるともう一つのフィルターに頭を抱えることになるので、

それは考えてはいけない雰囲気です。

同時代におけるつながりだけでなく、

現代にいたる間のつながりにも価値がある。

そんな評価の仕方。時空を超えたその見方に、ちょいと心躍りました。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 09:00| Comment(0) | 日記