2016年06月27日

ミヤマシジミきたる?

みなさんこんにちは、学芸員Aです。

数年前にこのブログで「ミヤマシジミ」をご紹介したことがあります。

ミヤマシジミは、シジミの貝殻の内側のような色の羽を持つ、小さな蝶です。

Wikipedia先生に聞けば詳しく教えてくれます。

2012年に環境省のレッドリストで絶滅危惧種IBに分類されたそうで、

だんだんとその数を減らしている模様です。

その幼虫はコマツナギという植物の葉しか食さないことでも知られています。

コマツナギは、十日町市では、信濃川流域に群生しているとされており、

また、何と博物館の花壇にも植えられています。

これはきっとミヤマシジミのことを知っているだれかの仕業だろうと

密かに思っているのですが、まだ経緯は分かりません。

そういうわけで、誰もあまり気に留めない雑然とした花壇ではありますが、

実は、貴重なコマツナギの幼虫の生息可能な場所となっているのです。


先日、この花壇の周りをひらひらと舞う小さな蝶を見つけました。

やはり、ミヤマシジミです。(訂正:ルリシジミ。追記参照。)

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ひい、ふう、みい、よお・・・とここぞとばかりに和風数詞で数えたところ、

なんと8つ。

しだいに数を減らしているという小さな蝶が、狭い花壇に寄りどころを求めてひらひらと舞う姿。

何と言えばいいのか、、、、心動かされました。

この花壇は、古くなってきた博物館の中でも、なくしてはいけない場所の一つです。


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追記
どうも、上の写真は、ネットで見るミヤマシジミとは、羽の模様が違うような気がします。
表の色が薄いのと、裏の橙色がないような。といっても、近縁他種とも違うような。
もしかして新種?
詳しい方いらっしゃったら、ご教示くだされば幸いです。

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追記2
ミヤマシジミ研究会の中村様より、ルリシジミであるとのご指摘を受けました。
新種ではありませんでした(残念!)
ありがとうございました。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 13:09| Comment(0) | 日記

2016年06月20日

直接証拠がなくても「あった」と考えるには

みなさんこんにちは、学芸員Aです。

胴部から底部が細い土器に溜まったスープは、

おたまで掬おうにも、狭すぎて掬いきれない。

きっと縄文人もそうだったんじゃないか。

そんな話をしたところ、興味深い質問を受けました。

「おたまがあったのか?」

さらには

「あったと考える根拠は。その認定の基準は。」

と続きました。たぶん、彼は記者さんでした。

食ってかかる口調に戸惑いましたが、限られた時間の中で急ぎ説明申し上げました。

普通は実物を基礎にして帰納法的に考えられることが重要ですが、

おたまのように直接証拠がない場合は関連諸条件との機能的な関係をもとに演繹法的に推定する。

でも、それでも導けないものがあれば、

そもそも縄文人の考えている理屈が我々の考えと全く異なって、合理性に欠ける可能性がある。


そういうことを説明したつもりでしたが、

いまいち釈然としないご様子からすると、至らなかったのかもしれません。

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おたまの出土例がないのに、おたまがあったと考える。なぜなのか。

もうひとつ、これはどうでしょうか。

縄文時代の遺跡から縄文人の着ていた衣服が出土した例はありませんから、

「裸だったんだ!」

といえるかもしれません。

そうかもしれないけど、でも、たぶんそうではないと思う。

なぜなのか。

これは歴史学的方法への問いです。

このことをきちんと説明することもまた、わたしたちの役割のように思えてなりません。

・・・

蛇足ですが、鶏頭冠突起は縄などをかける釣手(つりて)では、

という質問もよくうけます。

一般の方々には根強い人気がある説なのですが、この可能性は低いと私は思っています。

釣手に縄や蔓が引っかかっていた証拠がないから。これが基本です。

ですが、植物質の道具はそもそも遺跡に残りづらいので、

それだけで吊り下げてなかった、つまり突起は釣り手ではないとは言いにくいところです。

でも、もっと重要な根拠にもとづいて、釣り手ではないと私は思っています。

それは、蔓などを引っ掛けることで何の意味や効果があるのかを説明できないからです。

「え」

と思う方は、もしかして素朴に「土器は吊るして火にかける」と思ってはいないでしょうか。

これを理解するには土器の使い方、

煮炊きの際に土器が火とどういう位置関係に置かれるかを推定する必要があります

が、さて、、、、、みなさんはどうでしょうか。

関連諸条件との機能的な関係をもとに演繹法的に推定するとは、こういうことです。



学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 13:55| Comment(0) | 日記

2016年06月19日

国宝・火焔型土器の見方が変わる?ー最新の発掘成果からー

みなさんこんにちは、学芸員Aです。

当館の阿部学芸員が、県立博物館で火焔型土器についての講演をする、

っていうニュースがあるのをすっかり忘れていました。

さっそく紹介しなきゃ。

さてさて、、、期日はいつだったかな〜・・・っと・・・



あれ・・・



今日じゃん!!

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学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 10:24| Comment(0) | 日記