2017年05月16日

ふたつの肝と、ひとつの気構え

みなさんこんにちは、学芸員Aです。

ある方から小学生総合学習の構築&指導マニュアルを送っていただきました。

「博学連携プロジェクト」の顧問の先生がまとめたものです。

そのマニュアルを拝読していて、

ふと笹山縄文カレッジで開講している、

「夏休み親子自由研究サポート」(以下、サポート。)を思い出しました。

ほとんど同じだったからです。

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小学生が研究課題を設定してから解決へと導くとき、

ひとつずつ段階を踏んで、進む道筋を知らせるのが普通です。

サポートでもそのような導きを行っていまして、箇条書きにするとこうです。

1思いつき、2下調べ(受講)、3課題設定、4計画・調査、5まとめ、6発表。

が、実際の作業はそう単純にはいかないもので、

経験的に、この学習を進めるには

肝心なことが2つあると感じています。


ひとつ目は、課題と調査等との往復です。

小学生にとっても結構悩ましいようです。

課題設定と調査等とは本来相互に拘束する関係にあって、

つまり設定した課題は、調査・製作・実験によって解決に至れるものかどうかによって

撤回あるいは変更されるものであるということが、

小学生にはなかなか理解しづらいのです。


だから、上記のサポートでは、

課題設定は「調べたらわかりそうかどうか」の見通しを「同時に」行うことも

教えることになります。

無邪気な夢(課題)を潰すことにもなりかねませんが、

自由奔放すぎてまるで調査等ができないような課題では

お先真っ暗になってしまうからです。


ふたつ目は、研究発表のルール。

本来は調査・製作・実験によって明らかにできそうな課題を設定したのに、

最後の発表では、課題設定があたかも見通しなく立てられた純粋な課題であったかのように

表現されることがよくあります。まるでサクセスストーリーのようです。

このような表現方法は「科学研究」の暗黙のルールであって、

課題が調査等の方法にいかに規制されているかは書く必要がないからです。

子どもにはなかなか理解しづらい部分のような気がしますが、

覚えてもらうほかありません。


で、以上をするには、

モチベーションを維持しなくてはなりません。

これはもしかすると一番大切かもしれません。

サポートでは一つの話題を挟みます。

ノーベル賞を受賞したある研究者の話です。

課題設定と調査等との往復は、

一つの成功(解決)の数倍から数十倍もあるということを教えています。

つまりは、見通しが立ったとしても結果としては失敗のほうが多くなってしまうということです。

だから、課題が解決できなかったということを気に病む必要はないし、

誰も責めないし、今回は沢山ある失敗のひとつを経験しただけ、

それよりもなぜ失敗したのかを考えて、

またあたらしいアプローチを考えたらいいと話します。

「失敗は成功のもと」とはこのことです。

これで、親子ともども安心して取り組めます。


「課題と調査等の往復」と「研究発表のルール」という、肝。

そして「失敗は成功のもと」という気構え。

これらが研究課題をもつ学習の大事なポイントになると思いますが、

実は、おなじようなことが、親や先生にも必要だということも、ミソです。

「博学連携プロジェクト」の縄文学習でも、

これから総合学習の時間を使っての長い取組み期間に入るようです。

児童も先生も、頑張ってもらいたいと思います。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 15:06| Comment(0) | 日記

2017年05月12日

教育マインド100%

こんにちは、学芸員の阿部です。

今日は長岡市にある県立歴史博物館に行ってきました。

行ってきたといっても、遊びに行ったのではなく、

はたまた「猫」展を見に行ったのでもありません。

小学校と一体となって展開する教育プログラム、

「博学連携プロジェクト」の会議に出席するためです。

博物館側としては、県立歴史博物館さん、長岡市馬高縄文館さん、

津南町なじょもんさん、そして我が館が参加し、

小学校としては、長岡市の関原小学校さん、

小千谷市の吉谷小学校さん、

十日町市の下条(げじょう)、中条、鐙島(あぶしま)小学校さん、

南魚沼市の五日町小学校さんが参加されます。

日常の総合学習を行うとともに、交流学習会、フォーラム、展覧会を開催するもので、

一年がかりの大型プロジェクトとなります。

学習を通じて子供たちの成長を見るのがとても楽しみです(模範解答)。


そして、きっとまた土器焼きにいそしむことになりますが、

眼鏡のコーティングが熱にやられてヒビだらけにならないようにするのが、

今年の最大の目標です。


阿部
posted by 十日町市博物館 at 19:28| Comment(2) | 日記

2017年05月11日

巳(み)はうえに 已(すで)はなかばに 己(おのれ)はしたに

みなさんこんにちは学芸員Aです。

夕方のこと。

『かずみの「み」って漢字は難しいんだぜえ』

そんな声が聞こえてきました。誰かにあてた文書のお名前の話です。


あー、似たような字がたしかに3つほどあって、

論文の参考文献でも混同して本当がどれだかわからなくなっている方が居たっけなあ

・・・などと思い出しました。

試しに検索してみたら、上の題名の言葉が出てきました。

巳(み)はうえに 已(すで)はなかばに 己(おのれ)はしたに

なるほど!わかりやすい!



でも、「已」(すで)がお名前に入っている方の、その由来ってなんだろう・・・

気になってきました。

ふと

マイケル・ジョーダンさんの背番号23を思い出しました。

バスケットが上手なお兄さんの半分でもうまくなりたいという思いから、

その背番号45の「半分ちょっと」になる数字を付けたといいます。

のちに「バスケットボールの神様」とまで呼ばれるようになった人の、深イイお話です。

「已」にも、もしかするとそんな思いがこもっているのかも、などと妄想しました。


学芸員A
posted by 十日町市博物館 at 18:15| Comment(2) | 日記